ペニスの移植は可能か?手術例や今後の展望

ペニス移植とは文字通り、ドナーから提供を受けたペニスを何らかの理由で失った人に手術で移植するということ。

人口ペニスとは違い、本物のペニスです。内臓の移植と同じように、高度な技術が必要とされることが予想できます。

今までどのくらいの方がペニス移植を行っているのか、またペニス移植を受けた場合、機能は通常のペニスと同じなのかなど詳しくご紹介していきます。

ペニス移植の手術例

まずはこれまでのペニス移植の具体例を見ていきます。実はペニス移植は3例しか行われていません

確認されているうち初めてペニス移植が行われたのは、2006年の中国にて。しかし、術後の拒絶反応によって失敗しています。

次に行われたのは、2014年の南アフリカ。割礼儀式の失敗によって失ったペニスの移植手術に初めて成功した例です。

男性はその後、恋人との間に子どもを設けています。つまり生殖機能も回復することに成功したということ。

3例目は2016年のアメリカ。これについて詳しく見ていきましょう。

アメリカ初のペニス移植手術

癌のためにペニスの大部分を失ったボストンの男性が2016年にペニス移植手術を行い成功しました。

この手術は、提供された臓器の神経、静脈および動脈を患者とつなぎ合わせる作業を伴うものだ。医師たちによれば拒絶反応や出血、感染症の兆候などの問題はなく、数週間から数カ月でマニング氏の泌尿器と性機能が回復するだろうと、「用心深く、かつ楽観的に」見ているという。

「これはわたしたちにとって未知の領域でした」と、形成外科医のカーティス・L・セトルロは『ニューヨーク・タイムズ』(NYT)紙に語っている。セトルロ医師は、マニング氏の治療を担当した7人の外科医、6人の研究員、30人以上におよぶ医療スタッフで構成されたチームの責任者を務めた。

米国初のペニス移植手術が成功、戦場で負傷した元兵士たちも対象へ|WIRED.jp
癌の手術でペニスの大部分を失った男性が、ドナーから提供されたペニスの移植手術を受け成功した。戦場で負傷した兵士たちを対象にペニス移植を行うプログラムの先駆けとなる手術だという。

30人以上のスタッフ、5万~7万5,000ドルもの費用を関連病院が負担して行った手術。

需要がありながらも高度な医療技術を必要とするためアメリカではこれまで行われてきませんでした。

今後に続けるためアメリカの医療業界の威信をかけて行った手術と言えます。

マニング氏が受けた手術は、戦場で負傷した元兵士を対象にペニス移植を行うことを目指したプログラムの先駆けとなるものだ。2001年から2013年の間にイラクやアフガニスタンの戦場において、生殖器に深刻な損傷を受けた35歳以下の男性たちは1,367人にのぼるという。「こうした元兵士たちは自殺の可能性が高くなる」と、セトルロ医師は語る。

米国初のペニス移植手術が成功、戦場で負傷した元兵士たちも対象へ|WIRED.jp
癌の手術でペニスの大部分を失った男性が、ドナーから提供されたペニスの移植手術を受け成功した。戦場で負傷した兵士たちを対象にペニス移植を行うプログラムの先駆けとなる手術だという。

手術を受けたマニング氏は元兵士ではありませんが、今後技術が確立して費用も抑えて手術が行えるようになれば、ペニスを損傷した元兵士たちも手術を受けることができます

元兵士だけではなく、病気やケガが原因でペニスを損傷した人たちの希望になるでしょう。ペニスは男性のシンボル的なものであり、失えば精神的にも深くダメージを受けます。

また陰嚢部分は男性ホルモンを作っているので、失えばホルモンバランスが崩れて精神的に不安定になってしまいます。その結果自ら命を絶つ人は少なくありません。

ペニスを移植するとセックスはできる?

人工ペニスであればペニスの形状を変えることは難しいので、勃起状態もしくは勃起していない状態どちらかの形状のペニスを装着することになります。

勃起状態であれば性行為は可能ですが、生活に支障が出ます。一方勃起していない状態のものであればセックスは難しいと言えます。

ペニス移植は人工ペニスと違い、本物のペニスなので通常時から勃起時まで変化させることが可能。普段の生活もセックスも問題なく行うことができます

また南アフリカの事例にあるように、精巣が無事であれば生殖機能も復活して子どもを作ることができます

もちろん、排尿は可能なので、排尿、勃起、生殖機能といったペニスの機能は問題なく使えるということです。

ペニス移植は今後一般化するのか?

ペニス移植を行えば、通常のペニスと同じことができるようになることが分かりました。

しかしながら、まだ手術例は3例、成功は2例と一般化していくにはまだまだ時間がかかります

ケガや病気などでペニスを損傷した人は世界中にいるので、ペニス移植はその方たちの希望となるでしょう。

ペニス再生という選択肢も

人工ペニス、ペニス移植に次ぐ治療技術としてペニス再生も研究が進められています。細胞からペニスを生成してそれを取り付けるというもの。まだ動物実験の段階ですが、ペニス移植とともに今後に期待です。

まとめ

ペニス移植について見てきました。まだまだ一般化されるには時間がかかりそうですが、ペニスを失った方の希望となるのは間違いありません。

ペニスを失うというのは肉体的にも精神的にも深いダメージを負うものなので早急な実現化が望まれます。